今回は,「こだわりの酒質設計と製造技術」「清酒の品質安定・向上を目指す最新技術」をテーマとした9講演です。
講師の皆様と対面形式、きき酒と情報交換会への参加ご希望の方は「会場参加型」を、ご出張時間の確保が難しい皆様は、是非「LIVE 配信型」での受講をご利用ください。
セミナー概要
セミナー名 | 第114回 清酒製造技術セミナー |
主催 | 公益財団法人日本醸造協会 |
開催日 | 令和7年4月17日(木)・18日(金) |
受講方法 | 会場参加型:赤煉瓦酒造工場(重要文化財 旧醸造試験所第一工場)定員:40名 LIVE配信参加型:インターネット特設サイト(パソコンやスマホで聴講可能です。) |
会場 | 赤煉瓦酒造工場 東京都北区滝野川2-6-30 [Map] Tel.03-3910-3853 fax03-3910-3748 |
プログラム
演題 | 講師(敬称略) | |
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<1日目>4月17日(木) | ||
こだわりの酒質設計と製造技術 | ||
① | 英君 ~静岡型吟醸へのこだわり~ 桜野沢の水と、近年、蔵内で発見された古い井戸から湧く水の2種類を、仕込み水として使用し、商品ごとに産地・品種の異なる米を用いる。全ての製品に静岡県内で開発された静岡酵母を使用。これにより生まれる「静岡型吟醸」は、その優しい味わいと香りが特徴で、食中酒としての飲み飽きしない日本酒となる。水・米・酵母、原料全てにこだわって造られる「英君」の酒質に迫る。 | 英君酒造株式会社 榛葉 武 |
② | 雅楽代 うたしろ ~六華のこだわり ~ 加茂歌代の地から派生した名前の由来と、「皆様の思い出に残る楽しい時間を演出したい」という蔵元の想いが合致して「雅びで楽しい代(とき)」という意の「雅楽代」と名づけられた。「綺麗で軽くて、穏やかなお酒」がコンセプトで、飲み手に寄り添うような洗練された繊細な味わいが特徴。今回は、シリーズの中でも901号酵母を用いた純米大吟醸「六華」の酒質設計を中心に解説する。 | 天領盃酒造株式会社 加登仙一 |
昼食 | ||
➂ | 萩の鶴 ~食に寄り添う心地良い酒質を追求して~ 「萩」の花が咲く地域のため、縁起のいい「鶴」と組み合わせて「萩の鶴」と名付けた。すべての工程を緻密に行い、清潔な環境で清潔に造ることを心がけている。宮城らしいキレイでスッキリとした飲み飽きのしない味わいで透明感のある酒質。純米酒のほか、メガネの蔵人だけで造る「メガネ専用」や、季節ごとの「猫」シリーズなど、手に取るのが楽しくなるような商品も展開する。深みがあるのに飲み疲れしない酒質を生み出す高度な醸造技術と貯蔵管理とは | 萩野酒造株式会社 |
④ | 二兎 ~1杯の華やかさより1本を飲んで輝きをはなつお酒~ 330年以上の歴史ある酒蔵が、2015年に新たな看板商品となる銘柄「二兎」を立ち上げた。「二兎追うものしか二兎を得ず」をコンセプトに、「味と香」「酸と旨」「重と軽」「甘と辛」「入りと後味」「複雑と綺麗」など、二律背反する二つの事柄が最高のバランス・味わいになるように造っている。約10種類のラインナップは、米の種類と精米歩合を変えることで、味の違いを表現している。「空気との触れ合い」「時間の経過」「温度の変化」によって様々な表情を見せる二兎の酒質設計について。 | 丸石醸造株式会社 片部州光 |
➄ | 上記製品のきき酒及び情報交換会 | |
<2日目>4月18日(金) | ||
清酒の品質安定・向上を目指す最新技術 | ||
⑥ | 加温膨潤評価 ~ 米の溶解性(蒸米の酵素消化性)を簡便に評価する ~ 試験管に水と米を入れて徐々に加温し、一定線まで膨潤した時の温度を記録することで、薬品や特別な器具を用いることなく、蒸米の酵素消化性を予測できる。猛暑/冷夏の年の米や昨年の米と比較することで酒造現場でも実施可能。 | 独立行政法人酒類総合研究所 奥田将生 |
⑦ | 抗酸化能に優れた乳酸球菌による清酒開発の取り組み 清酒の輸出では、酸化による品質低下が問題となっている。我々は、生酛からアルコール耐性がなく抗酸化能に優れた複数の乳酸球菌を発見した。これらの乳酸球菌を添加した酒母から得られた清酒は、抗酸化能に優れ、保存中の品質変化が穏やかになることがわかった。講演では乳酸球菌の発見経緯と活用事例も併せて紹介する。 | 茨城県産業技術イノベーションセンター 飛田啓輔 |
昼食 | ||
⑧ | 醪管理支援ツール もろみエール ~ 紙帳簿の手計算から、電子化へ ~ 醸造理論に基づいた管理指標を自動計算し、汲水歩合を標準化することで、異なる仕込み間の比較が可能となった。自動的に各種グラフが生成され、容易に醪の状態を把握できる。従来の標準的な醪経過簿に準拠したエクセルを利用したツールについて徹底解説。 | 名古屋国税局 田島健一郎 |
⑨ | 清酒のアルゴンガスによる品質劣化を低減させる製法について これまでアルゴンガスは、ワイン(果実酒及び甘味果実酒)への使用のみが認められていたが、2022年初め、酒税法改正により、清酒を含めた全酒類への使用が可能となった。清酒の製造工程で適切にアルゴンガスを利用することで、清酒の酸化による品質劣化を低減した。酒税法改正後初めての事例である。 | 岡谷酸素株式会社 石川誠治・藤岡史和 |
⑩ | 極性香気成分の高感度分析による山廃仕込清酒と特定名称酒の香気成分の評価 口中香の形成に重要な極性香気成分を高感度に分析できる方法を応用し、各種清酒の香気成分を分析した。山廃仕込清酒に特徴的に含まれている香気成分、純米酒と吟醸酒、本醸造酒の香気成分の違いなどが明らかとなった。香気成分の視点から、今後の商品設計に役立つ研究結果について解説する。 | 石川県工業試験場 笹木哲也 |
※講演内容・講師は都合により変更になることがございますので予めご了承ください。
※LIVE配信は、やむを得ない事情により配信が中断した場合でも巻き戻しての再生はできません。
※感染症及び天候,諸事情により講演がリモート形式に変更となる場合がございますことをご了承ください。
お申し込みの要領
受講料(税込) | 会場参加型 44,000円(税込)定員40名 *1社から複数お申込みの場合, 2人目から2割引となります。 LIVE配信型 39,600円(税込) *配信は株式会社ブイキューブの配信システムを利用して行います。特別な設定やアプリのインストールの必要はございません。ご連絡する特設サイトURLからログインいただくだけで受講可能です。 *1社から複数お申込みの場合, PC等2台目から2割引となります。 |
受講資格 | 20歳以上(対面参加の場合のみ) |
申し込み方法 | 本ページ下部の「セミナー申込はこちら」よりお申込ください。会場参加の方には受講案内を、LIVE配信参加の方には, セミナーを受講いただく特設サイトURLをメールにてお知らせします。 |
お支払方法 | 締日請求となります。追って、請求書を郵送いたします。 |