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シンポジウム「伝統発酵食品研究の新展開~微生物共生から探る~」(23/12/2開催)

「伝統発酵食品研究の新展開~微生物共生から探る~」と題するシンポジウムが12月2日、日本大学生物資源科学部で開催されました。近年、微生物共生現象を解析する手法、特に遺伝子発現から捉える手法が開発され、醸造等の複雑系の理解が進展することが期待されています。概要は、「中国の酢の生産とその歴史及び現在」は固体発酵による中国酢の紹介で、研究はこれから。「沖縄の伝統発酵食品と微生物~泡盛を中心に~」では、泡盛醪中で乳酸菌が香気生成に関与しているらしい。「納豆研究の新展開 ~納豆菌とファージの共進化から探る~」納豆は奥が深いとの印象。解説記事が最近の醸造協会誌と化学と生物に掲載。「醤油醸造に関わる微生物とその働き」麹菌、酵母より乳酸菌が醤油の品質に大きく影響している。「ウィスキー醸造における乳酸菌の役割」オークラクトンの生成と乳酸菌の関与。現在のウィスキー市場の盛り上がりを考え興味深い。「伝統的なパン種のおいしさと微生物の関わりについて」パンの種類に応じ、パン種に含まれる酵母、乳酸菌、酢酸菌、麹菌等多種類の微生物が複合的に関与。「ヨーグルト乳酸菌の共生作用と酸素~ブルガリア国伝統ヨーグルトの研究から~」一般的に、ヨーグルトは2種類の乳酸菌の共生の賜。