WSET(Wine & Spirit Education Trust)SAKE 菊谷なつき

11月
20
2023

WSET(Wine & Spirit Education Trust)SAKE菊谷なつき

ご氏名をお願いします

菊谷 なつき(きくや なつき)

ご所属

WSET(Wine & Spirit Education Trust)SAKE講座責任者
Museum of Sake 代表
酒サムライ

事業内容

英国WSET L3とL1 SAKE講座(L2も来年上旬に導入予定)

思い出の醸造物or 好きな醸造物or最近はまっている醸造物などを一品を教えてください

磯自慢 雄町 特別純米、遠野どぶろく 生酛無添加、日日 東条山田錦

その理由を教えてください

磯自慢 雄町 特別純米: 初めて日本酒の扉を開けてくれた一本です。はせがわ酒店勤務時代に先輩に教えてもらって、バナナや巨峰を思わせる甘美な香りに品のある旨味、穏やかな酸と余韻に米からどうしてこんな複雑で繊細な味わいが生まれるのかと感激したことを覚えています。
遠野どぶろく 生酛無添加:米を使った醸造物の概念を完全に変えられた衝撃の作品。風景、テロアールも含めてのこの味なので、世界中の皆さんにこれを飲みに遠野を訪ねてもらいたいです。
日日 東条山田錦:同学年で尊敬する杜氏であり友人の松本日出彦君の新蔵での最初のリリース。様々な挑戦を超えての初めての作品は素晴らしかったです。

思い出の写真

母方の実家が秋田で酒造業を営んでおり、日本酒大好きな祖父の背中を見て育ちました。酒蔵と実家が離れており、また両親にも「継ぎなさい」とは一切言われてこなかったこともあり日本酒を自分の未来に重ねて考えたことはありませんでしたが、米国の大学時代にアメリカ人の友人たちに何か日本らしいものを見せたいと考えた時に「実家が酒蔵だった」と初めて蔵に足を運び、酒造りの現場に流れる、ピント張った空気や美しいお酒の色や味に誰よりも感激していたのを覚えています。その後東京の人事系のコンサルティング会社で勤め、「大好きなおじいちゃんの道を歩んでみたい」と日本酒の世界に飛び込みました。右も左もわからない中、家族や親戚のような親密さ、温かさを持っている業界の先輩方に導いてもらって今の自分があります。

ご略歴

1982年千葉生まれ。2006年米国ワシントン州立エバーグリーン大学卒業。東京のはせがわ酒店で短期修行後、2009年に渡英。
英国ロンドン「Z U M A」「R O K A」レストランにてサケソムリエとしての勤務を経て、世界的なワインの教育機関WSET (Wine and Sprit International Trustの略、ワイン・アンド・スピリッツ・エデュケーション・トラスト)の各国での日本酒講座設立および講座開発と講師育成や、現地の飲食店でのドリンクディレクターなど、現地のワイン・ドリンク業界に根付いた日本酒振興活動を推進しています。2011年より世界最大級のワイン品評会IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)の日本酒部門の上級審査員担当し、2015年に日本酒造青年協議会主催の若手組織「酒サムライ」より「酒サムライ」叙任。
2023年国税庁主催の日本産酒類プロモーションのアドバイザー、及び同年度の日本産酒類輸出促進コンソーシアムの海外専門家に任命いただいています。

趣味

美術&音楽鑑賞、食べ歩き、旅

ご紹介者・黄碩恒様からのメッセージ

なつき先生、最初のWSET日本酒レベル3の教室で私の恩師になってから、もう6年も過ごしました。この間、一緒に上海清酒俱楽部酒造ツアー、WSET講師の日本酒ツアーに行って、なつき先生とたくさんの楽しい思い出を作りました。これからはもっと日本酒関係の思い出をたくさん作り続けることに期待しています。

黄碩恒様へメッセージを!

上海の日本酒愛好者の皆さんと、たくさんの美味しい日本酒で乾杯をしてから随分時間が経ってしまいましたね。当時の現地で感じたほとばしる日本酒熱や、市場の日本酒への枯渇感は忘れることはありません。皆さんと近い未来会えることを楽しみにしています!

ホームページ等

WSET公式ウェブサイト(英語)https://www.wsetglobal.com/
個人ウェブサイト(英語)https://www.museumofsake.co.uk/

今後の抱負や今後へ期待すること

国酒、日本酒が世界に羽ばたく未来は、日本の伝統的食文化や職人文化とその歴史を世界に知ってもらえる大切な未来への軌跡と信じています。嗜好品だからこそ創りだせる、芸術としての日本酒を守れるよう、これからも世界中の日本酒教育者のネットワーク構築に努めていきたいです。

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