ご氏名をお願いします
石川 達也(いしかわ たつや)
ご所属
竹鶴酒造株式会社 杜氏
広島杜氏組合 組合長
日本酒造杜氏組合連合会(日杜連) 副会長
代表商品
竹鶴
清酒竹鶴
小笹屋竹鶴
※現在竹鶴酒造では、製造、販売ともに全量純米となっております。
「食とともにある酒」が竹鶴酒造のコンセプトです。
思い出の醸造物 or 好きな醸造物 or 最近はまっている醸造物を教えてください
ヴォドピーヴェッツ ヴィトフスカ 2000年(イタリアワイン)
その理由は
2011年に出合い、衝撃を受けたワインです。酒というものの本質が、単なる味覚、嗅覚を超えたものだということを、身体全体で強烈に感じさせられました。そして、私自身の酒造りの方向性を「それでいいんだ!」と確信させてくれました。遠く離れたイタリアで違う酒類を造っているのに、「ここに同志がいた!」と、すごく嬉しくなったものです。それ以来、酒の造り手として、大いに刺激を受け続けています。
このワインの造り手パオロ・ヴォドピーヴェッツ氏は、竹鶴へ来てもらったこともありますし、造り手同士として常に意識している存在です。また、昨10月にイタリアへ行ったときには、彼のワイナリーへの訪問が叶い、とても感激しました。
ご紹介者大牟禮様からのメッセージ
石川杜氏との出会いは某季刊誌で酒造りのエッセイを書いていた時に石川杜氏が上段、私が下段でした。石川杜氏のエッセイを読むたび「なるほど」「そう言うことか」と相槌を打つことが多々ありました。
そしてお互いの知人の紹介で初めてお会いしました。何回かお会いしたのち石川杜氏の自宅にお呼ばれして奥様と一緒に酒を飲む機会があり、その時の奥様の一言にシビレました。
「私は石川と結婚するときに条件をつけました。その条件は生酛で酒造りすること」・・・何と凄い夫婦が居たもんだ。そしてそれを実践している石川杜氏。
「酒造りは人作り」私の好きな言葉です。
大牟禮様へメッセージを!
以前、大牟禮杜氏に、鹿児島であった焼酎の研修会へ呼んでいただいたことがあります。そのときの懇親会の素晴らしさは忘れられません。会場全体に、「難しいことは言わず、とにかくみんなで飲むことを楽しもう!」という熱気が満ち溢れていたのです。あの楽しさを知れば、それを人に伝えたくなるのも当然でしょう。焼酎ブームの起こった理由が少し腑に落ちたような気がしたものです。
大牟禮杜氏ご自身も、とにかく明るく前向きで、いつお目にかかったり電話でお話したりしても、こちらも元気になるようなエネルギーをいただいています。このご縁に、ただただ感謝です。
告知など
①映画
昨年10月に劇場公開された『恋のしずく』という映画の監修をしました。東広島市西条の架空の酒蔵を舞台に、酒造りと親子関係や恋愛を絡めた、涙あり笑いありのストーリーです。元AKBの川栄李奈さんの映画初主演作で、また、昨年急逝された大杉漣さんの映画としての遺作でもあります。昨夏の豪雨災害で被災された柄酒造さん(東広島市安芸津町)も、一昨年の撮影で使われました。私は、ひねりもちを作るシーンに手だけ出演しております。
この4月2日には、DVDも発売されますので、未見の方はぜひ!
②雑誌
昨年、丸ごと一冊石川達也特集の雑誌『季刊まっすぐVol.3 竹鶴酒造杜氏 石川達也』(本分社刊)が出版されました。手前味噌で恐縮ですが、フルカラー104ページで、写真はたっぷりあり、読み応えも十分です。
また、出版元(本分社)のホームページやフェイスブックページには、この雑誌のトレイラー(PR動画)も載っております。
竹鶴酒造での酒の造り方というよりも、歴史や伝統、自然というものから何が学べるのかといった、酒の本質論的な内容です。鵜呑みにされることを望んでいるわけではありませんし、異論があっても当然ですが、酒について考えたい人の刺激にはなると自負しております。ご覧いただけるなら幸いです。
今後の抱負や今後へ期待すること
・「育てる」(自分の蔵ではもちろん、業界全体としても)
・「伝える」(酒の素晴らしさだけでなく、酒造りから抽出できる普遍性を)
・日杜連のホームページを活用するなど、杜氏組合同士、異なる地域の酒の造り手同士の交流を図り、杜氏や蔵人の存在をもっとアピールする
・生酛の論文を書く
・広島県の酒造史をまとめる
・三浦仙三郎の『改醸法実践録』を復刻する
リンク
『恋のしずく』関連
『季刊まっすぐVol.3 竹鶴酒造杜氏 石川達也』関連
『季刊まっすぐVol.3 竹鶴酒造杜氏 石川達也』facebook