田中酒造場 田中智久

12月
19
2016

田中酒造場田中智久

ご氏名をお願いします

田中 智久(たなか ともひさ)

現在のご所属

田中酒造場 専務

代表商品

大吟醸・白鷺の城

思い出の醸造物などを一品教えてください

白鷺の城 庭酒(生酛純米酒 杵搗精米)

 

その理由は

播磨国風土記編纂1300周年を記念した事業の一環で、風土記の記述にあり現存する庭田神社で兵庫県立工業技術センターと協働して新規酵母だけでなく黄麹菌を採取することができ、それらを用い醸した製品です。

また、可能な限り古い技法を取り入れ、少しでも当時の雰囲気を出すため、精米方法では水車を用いた杵搗精米を採用しました。精米歩合85%で約40時間を要する精米ですが、長時間かけてゆっくり行う手法ですので精米中の品温上昇は5℃前後に留まり、白米のα化・脂肪酸化が抑えられるます。そのため、もろみ中や酒には特有の油由来の臭いがほとんどしません。

温故知新とは、まさしく上記の通りで、これ以来過去の技法を詳しく知り、製品化に繋げられないか試行錯誤しています。

ご略歴

2003年3月広島大学大学院生物圏科学研究科生物機能科学専攻

2003年4月賀茂鶴酒造株式会社入社
製造部配属

2013年8月同社退社
田中酒造場入社

現在に至る

ご趣味

音楽鑑賞、映画鑑賞、ドライブ、乗馬、ゴルフ、旅行などなど
ですが、最近全て出来ていません。

ご紹介者・原田様からのメッセージ

庭酒の件では本当にお世話になり、ありがとうございました。東広島にもよく通っていただき、あんな扱いにくい酵母をよくお酒にしてくださいました。庭酒のような変わったタイプのお酒でも案外受け入れられるものなんだと思うと、日本酒の可能性が広がった気がします。田中さんの目指す酒とは全く違うとは思いますが、しばらくは庭酒ともお付き合いよろしくお願いいたします。

原田様へメッセージを!

こちらこそ、お世話になました。貴重な経験を積ませていただき、感謝しています。現社長同様、米や酵母の個性を活かしたいと考えていますので、ゴールは中々見えません(笑)これからも、ご指導よろしくお願いします。

告知などがあればお願いします

当社では、原料処理から圧搾までこだわり、各々の違いによって出来上がる酒の違いをお客様に楽しんでいただいています。超高精白米から、上記の杵搗精米した低精白米まで日本酒の幅と深みを探求しています。また、圧搾方法も天秤絞りを採用するなどして地元姫路や関西のお客様を中心に日本酒を楽しんでいただいています。これからもお客様のご期待に添えるよう日々精進してまいります。

最後に今後の抱負や期待することを教えて下さい!

弊社は「温故創心」という言葉を理念に掲げ、酒造りに邁進しています。上記の「庭酒」製造で触れることができた過去の技法を知ることで、現代で製品化できないか、応用できないか、日々探求しています。零細企業ではありますが、日本酒を愛するお客様に楽しんでいただきたいという想いから零細企業ならではのフットワークの軽さを活かし、原料処理から圧搾方法までこだわり、日本酒の持つ可能性を探っていきたいと考えています。

また、そこから地元姫路だけでなく、日本酒を愛してくださるお客様を一人でも多く楽しませたいと酒造りに邁進しています。

 

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