株式会社掛田商店 掛田 薫

7月
09
2012

株式会社掛田商店掛田 薫

ご氏名をお願いします

掛田 薫(かけだ かおる)

現在のご所属などは?

株式会社掛田商店 代表取締役

思い出の醸造物 or 好きな醸造物 or 最近はまっている醸造物などを一品教えてください

星六 昔造り味噌三年もの

その理由やその醸造物にまつわるエピソードをぜひ!

新潟県の山間の棚田風景と空気感が好きでよく出かけておりました。古代の信濃川が深く谷を削って作ったダイナミックな地形の持つ力強さと美しさにはいつも感服させられます。

豆麹を用いる味噌は山古志に伝えられていたものだとうかがっていますが、この恐ろしく力強い味噌の味には自然が持つ慈しみと脅威の境界で、人間が切磋琢磨して代々伝え磨きあげてきた、伝統食品の凄みをしみじみと感じさせられるのです。濃く、粗野で匂いがきつい。しかし1年、2年、3年と熟成することで豊かに、深く、広い味幅ができるこの味噌。自分が未来に残していきたい酒の姿とついつい重ね合わせてしまうのです。

写真

このお写真は!

2012年6月4日に開催された「第3回発酵FUNDAY」というイベントの一コマ。6名のシェフが各料理に発酵食品を用いるというテーマで発酵食品を楽しんでいただくもので、当店はお酒で参加いたしました。主催されていらっしゃるアサバアートスクエアは子供のためのデザイン教室なので、場所柄子供達がたくさん集まってくれます。これからの未来に生きる子供たちに頭で発酵、醸造を学ぶのも大切ですが、やはり小さな頃から身近に接することが何より。流行の塩麹はもちろん甘酒、味噌に納豆などシェフは勿論、参加されているお客様もいろいろな発酵食品を造っていらっしゃいますね。酒の小売店としては酒飲みの大人だけではなく、酒から食品、食品から酒という流れができて、個人から家族へ地域へと発酵のすばらしさが広がってほしいと願っております。これは最高のイベント!歌あり、踊りありのこの発酵FUNDAY、これはベリーダンスに見入って皆々一時休止中というところです。

ご略歴

神奈川県横須賀市出身。

1988年日本大学文理学部心理学科卒業後、フリーのカメラマンとなる。

長男の出産を機に安全な食品と伝統文化に興味を持ち、

父の後を継ぎ掛田商店に入る。現在、株式会社掛田商店 代表取締役。

ご趣味

読書。美術一般、特に現代アート。楽器。

ご紹介者・大壽美様からのメッセージ

知り合ったのは、周りが蔵元だらけの完全アウェイな滝野川の講習の時・・・もう10ウン年前(笑)それから、遊びに行かせて貰ったり、酒の会でお会いしたり、お取引までして頂いて、本当にお世話になっております。業界内では盛り上がる日本酒。でも、本当に大切なのは一般消費者と蔵元が繋がる事。有名な酒販店でもあり、日本酒を優しく、かつ厳しい目で見られる薫ちゃんがその橋渡しをする事で、本物が世に広まっていく事でしょう。そういう意味では、責任重大!と、プレッシャーを掛けたところで、今後ともよろしく御願いしまーす。

大壽美様へメッセージを!

これが江戸っ子だね!という威勢のいい話しっぷりに妙な安心感を感じるのはなぜでしょうね?東北泉の故高橋誠社長のご縁でお目にかかった滝野川。懐かしいですねー。大壽美さんには日頃から無理を諸々聞いていただきましてお世話になりっぱなしですね。そして、酒屋の私にとってあなたのアドバイスはとっても貴重,頼りにしてるんですよー!

酒造りにとってなくてはならない道具は、職人とともになくてはならない存在です。しっかりこの世界を支えてください。

告知などがございましたらお願いします

7月23日(月)葉山森戸海岸の海の家「オアシス」にて泡盛じゃぶじゃぶという恒例イベントがあります。「寿(ことぶき)」のライブを楽しみながら夕日の浜辺で泡盛をじゃぶじゃぶ楽しんでいただきます。

8月26日(日)横須賀三笠公園で「いーちゃいちゃフェスティバル」という沖縄音楽のイベントが開催されます。この会場に十年以上続けてまいりました「泡盛文化の会」を移行することになりました。沖縄酒造組合連合会の多大なる協力をいただきまして、泡盛の大試飲会を行います。10時から19時までたくさんのミュージシャンによるコンサート、沖縄料理、ワークショップ等あります。

9月16日(日)金沢文庫芸術祭に今年も出店いたします。子供の未来を考えてアクションしている人の集まり。http://www.facebook.com/bunkoart

良き食文化を携えてお待ちしております。

 ほかに、蔵元をお招きしての酒の会を不定期に行っております。

最後に今後の抱負や期待することを教えて下さい!

酒屋にお酒の好きな方がご来店下さるのは当然のことですね。とはいえ、世間にはまだまだ美味しいお酒に出会ったことのない人々がたくさんいらっしゃいます。昨今酒の飲み手が減ってきているという話もありますが、これはマニアばかりを見ていて、酒を知らない人に酒のすばらしさを伝える努力を私達が怠ってきたからかもしれません。

これを反省に酒を主役にしないイベントに多く出店して久しくなります。幸い三浦半島という山海の自然に恵まれたこの土地には、未来のビジョンをポジティブに捉え且つ積極的に働きかける人々のつながりが存在します。自然と共存する生活を重視する方たちには、良いものを自分で選べる感性が確立している方が多く、自然と向き合い酒を造る人への尊敬が強く感じられます。アートフェスティバルや、異分野とのコラボなどを通してより深く酒に接する人を増やしていけたらと試み続けております。

 お酒の世界のつながりというのは不可思議です。造る人も売る人も飲む人も互いにありがとうを言い合います。よいものを選び抜き感受する個人の縦糸に、もっと漠然と人と共にありたいという人と人を繫ぐ横糸が、素晴らしい織物を作成していくかのように私には見えています。刺激を与えてくれる造り手達と、それを受け止め喜んで下さるお客様に駆り立てられてながら、このお酒の世界の面白さを何世代もの先の人にまで力強く伝えていきたいと、日々仕事に精進したいと思います。

リンク

http://www.kakeda.com/

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