ご氏名をお願いします
やまはたのりこ
現在のご所属などは?
やまはたのりこ料理教室主宰
代表著書
「酒粕レシピ1」「酒粕レシピ2」(講談社刊)、「おつまみ一行レシピ」(マイナビ刊)
思い出の醸造物or 好きな醸造物or最近はまっている醸造物などを一品
しょっつる(佐藤佐七商店)
その理由やエピソードをぜひ!
「醬油・酢・味噌・味醂・酒」は、日本のご飯に欠かせない「日本の味」の元になる大切な調味料。同様に各地に残る魚醤も、大切な日本の調味料です。
最近は、ニョクマムやナンプラーは知っていても、日本の魚醤「しょっつる」や「いしる」を知らない主婦ばかり。教室では積極的に日本の魚醤を使って、広めています。煮物や鍋、ドレッシングなどの隠し味に使うと、深い味わいが出ます。皆様もぜひ、常備して使ってみてください。味付けが「ピン!」としますから。
思い出の写真
かつて輸出振興のために台湾で行われた日本酒フェスティバル。参加した日本酒の酒蔵は数十社、お客様は数百人という大きなイベントでした。松崎晴雄さんにお声をかけていただき、私が日本酒に合わせる料理メニューとレシピを提供しました。写真は華やかな舞台にシェフと一緒に登壇したところです。
台湾のお客様は、最初にガーと食べて、ガーとお酒を飲むという、実に豪快な飲み方でした。その頃は、関税が高くて美味しい日本酒を手に入れにくいというお話しでした。それから十年近い時が経ち、皆様の地道な努力が実を結び、今の状況があると思うと、感慨深い1枚の写真です。
ご略歴
横浜生まれ。上智大学卒業後、日本航空客室乗務員を経て結婚。40代に現・エコール 辻 東京(日本料理課程)で料理を学び、 自宅で少人数制の和食中心の料理教室を主宰。唎酒師。日本酒の美味しさをより多くの人に広めるため、大学の公開講座や各種講演会で「日本酒と料理」講座の講師もしています。著書は、「酒粕レシピ1」「酒粕レシピ2」(講談社刊)「おつまみ一行レシピ」(マイナビ刊)「愛の料理和食編」(旬報社刊)など多数。
趣味
趣味と実益を兼ね、酒・味噌・醤油などの醸造食品の蔵や焼き物の窯めぐり。気の合う人たちとの楽しく美味しい一献。味噌や漬物を自分で漬け、梅や山椒、柚子などの庭の木々の恵みを料理に使って、四季を五感で感じること。
ご紹介者・かざま様からのメッセージ
かつての体を癒すための酒でなく、脳で呑む酒の時代になった今日では「食」と酒は切っても切れない関係にあると思います。それにいち早く気が付いたのはワインですが、日本酒や本格焼酎はその点まだまだ。ソムリエのような難しい表現を使わずに、誰にでもわかる相性の表現はないのか……難題ですが、料理と酒や酒粕料理について多数書いている「やまはたのりこ」に期待しています!
(「さん」づけでないのは、妻だからです……この項の担当者の方と電話で打ち合わせ中、次の方を誰にしようかと悩んでいると「身近にいるではないですか」と。醸造協会主催の「女性のための日本酒セミナー」で、滝野川でも話をしているし……反則も重々承知の上、ご勘弁を!)
かざま様へメッセージを!
醸造協会の皆様には、大変お世話になっております。少し変則的ですが、ご縁をいただき、感謝しています。
醸造協会主催の女性セミナーで、お話しをさせていただきましたが、もっと以前の平成17年、唎酒セミナーを受講したこともありました。自分の味覚の得意不得意がよくわかり、大変勉強になりました。私にとって、醸造協会は大切な母校のひとつです。それ以降、造り手の皆様を仲間と思い、日本のお酒を愛し、応援しています。
具体的に言えば、『酒粕レシピ』や『おつまみ一行レシピ』の出版もそうですし、いま取り組んでいる「料理と酒の相性をわかりやすく表現する」ことです。料理とお酒の相性は、昔から多くの方が取り組んでいらっしゃるものの「誰にでもわかりやすく」となると非常に難しい。私なりにその答えを見つけたくて、日々もがいていますが、いつか出口を見つけたいと思っています。
りんぺいさんへ。
二十歳のときから一緒に飲んでいますから、お互い長期間、相当な量のお酒を飲んでいることになりますね。共通の趣味は唯一「美味しいものを食べ飲む」ことですが、健康に恵まれ、続けられたことに感謝しています。先のことはわかりませんが、若い世代の方々(造り手も売り手も飲み手も含めて)に、お酒を愛したいい先輩だったと言われるように、お互い良き飲んべーを目指しましょう。
最後に今後の抱負や期待することを教えて下さい!
子供や孫、料理教室や講座の生徒さん、そして著書を読んで下さる方など、身近な人たちに確実に「食」を繋げていくこと。それが自分の役目だと思っています。
結婚以来続いている糠味噌は、今や2歳になる孫の大好物。生野菜を糠漬けにして食べると、野菜のパワーは倍増し、さらに乳酸菌やビタミンも取れます。白いご飯と一緒に食べるときには不可欠な食品なんですよね。これが昔からの日本の知恵。ほんのひと手間だけれど、愛情をかけて日本の味を次世代の舌に繋げていく。そんな些細な生活の一コマ一コマを丁寧に積み重ねることが、人の心と食と体を豊かに育てると信じています。残された人生を今まで以上にそうやって生きていきたいと思っています。
同時に、日本中でがんばっている酒蔵の皆様、酒販店や飲食店の皆様にもエールを送り続けます。大好きなお酒を命尽きるまで飲みたいですから。