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第110巻2号 協会だより

 2月、如月(きさらぎ)、寒中お見舞い申し上げます。酒造期には一定の寒気が必要ですが、昨年末から寒暖の差が激しい気象条件が繰り返されているためか、醪での冷え込みによる発酵の停滞が見られるようです。酵母は、環境温度の急変に弱いので、醪温度の上昇下降は1日に1℃以内に止めたいものです。また、アンプル酵母など”きょうかい酵母”は細心の注意を払って出荷いたしますが、到着後の保管にもご注意いただき、くれぐれも凍結にはご注意下さい。
 
 ところで、東京圏に人も物も吸収され、民間研究機関の試算で2040年には約半数の自治体が消滅するとの予測から、アベノミクスノの一環として、地方創世と題して、地域活性化の施策が提案され、そのための来年度予算が国会で審議されようとしています。しかし一方で、そうした取り組みは国の財政悪化だけでなく、自治体の創意工夫への意欲喪失をもたらしているとも言われています。ここは、ケネディー語録にある「国家に対して何を望むかではなく、自分が国家に何ができるかを考えるべきである」といった自治体や地域での創意工夫によって「住んでいる地域に対する誇りや愛着の持てる」地産地消型の6次型産業の推進、都市農村交流型グリーンツーリズム、地域に根付く物作りのDNA、高齢者こそ主役など工夫したいものです。以前、醸造協会経営セミナーで取り上げた「新潟市内の「シャッター街」活性化」に関して、一時25%あった空き店舗が最近その十分の一に減少しているとの報道がありました。そんな分けで、この3月に開催される杜氏セミナーを皮切りに、元気の出る”日本醸造協会セミナーを以下のとおり予定しておりますので、皆さまのご参加をお待ちしております。
 
◆平成27年 セミナー等日程
 杜氏セミナー 3月24日(火)~25日(水) 北とぴあ ペガサスホール
技術セミナー 4月16日(木)~17日(金) 北とぴあ 第2研修室
経営セミナー 5月13日(水)~14日(木) 北とぴあ 第1研修室
入門セミナー 5月19日(火)~22日(金) 日本醸造協会会館
女性セミナー 6月 3日(水)~ 4日(木) 北とぴあ 第1研修室
きき酒セミナー第1回 6月16日(火)~17日(水) 日本醸造協会会館
きき酒セミナー第2回 6月18日(木)~19日(金) 〃
 きき酒セミナー再チャレンジ6月22日(月) 〃
焼酎講演会 6月 日 未定
ワインセミナー 7月 7日(火)~ 8日(水) 北とぴあ 902会議室
調味食品セミナー 7月14日(月)~17日(金)   日本醸造協会会館
技術セミナー    9月 日 未定
醸造学会大会 10月 6日(火) ~ 7日(水) 北とぴあ つつじホール
 
◆毎年1月26日は「文化財防火デー」とのことで、昨年12月10日、重要文化財に指定された酒類総合研究所東京事務所(北区滝野川)の赤煉瓦酒造工場前で「文化財防火デー」に因んで消防訓練が1月23日に実施されました。醸造協会も近隣の関連施設ということで協力依頼があり、当日2名が参加しました。右の写真はその模様です。